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オーソモレキュラーの考え方と西洋医学の考え方の違い

オーソモレキュラーの考え方と西洋医学の考え方の違い

こんにちは、院長のしろいわです

前回は当院のコンセプトと雑感、なぜ私が栄養療法にこだわっているのかを書きました。

その理由は表題の「オーソモレキュラー」と「西洋医学」の違いにあるからです

当院のブログでは「栄養」や「オーソモレキュラー」というネタが常に出てくるわけですが、そもそもオーソモレキュラーが何なのかということをご説明しなければなりません。

orthomolecular nutrition orthomolecular medicine
オーソモレキュラー栄養医学 分子整合栄養医学

ortho:整える molecular:分子 という意味です。
生体内の分子を整えることで治療を行う医学ということになります。

私たちの体内の働きは全て細胞、もっと細く言えば分子にたどり着きます。そして、細胞分子を働かせるためには必要な栄養素が十分に行き渡る事が必要です。そのために必要な栄養素をしっかりと補充することで細胞の機能を円滑にして様々な病態を改善させるというものです。

この時に考え方として必要なのが、十分量の栄養というのは、必要最低限の栄養量ではないということです。必要最低限というのはあくまで欠乏症にならないための量であり、オーソモレキュラー的に十分な量の栄養というのは個々の細胞が滞りなく円滑に働くために十分足りている量になります。

実はこの考え方を最初に提唱したのは脳機能、精神機能に対する栄養補充の必要性を訴えたカナダの精神科医だったのです。つまりオーソモレキュラー栄養医学は精神科が出発地点だったということです。それだけ脳は栄養を必要としているということです。

西洋医学の考え方

では、これに対して西洋医学(現代の医学)の考え方はどのようなものでしょうか

西洋医学の考え方はある疾患があるとすると、その疾患には何かしらの特定できる原因があり、その原因を取り除くことで疾患を治すというものです。

特に感染症や急性の病気、外科的な治療などはこの考え方が非常に有効です。原因が特定できるものが多いからです。

これまで多くの人類の命を蝕んできた感染症などは都度、抗菌薬や抗ウイルス薬が開発され、人類はその苦境を乗り切ってきました。これは現代医学の素晴らしい成果です。今も世界中で新型コロナウイルスに対する治療薬やワクチンなどの開発が急ピッチで進んでいます。原因が特定できるものに対する医学の進歩は目覚ましいものがあります。十数年前までは不治の病と恐れられたHIVも今ではそれが原因で亡くなることが少ないほど治療は進歩しました。

西洋医学の弱点

このように西洋医学は急性の疾患には強い反面、慢性疾患には弱いと言わざるを得ません。慢性疾患とは現代の多くの人が抱える終わりの見えない病態です。例えば、高血圧、糖尿病、高脂血症、関節炎や自己免疫疾患、胃炎や腸炎、内分泌疾患、更年期障害やPMS、うつ、不眠症、不安症などの精神疾患、発達障害、認知症、がん、アレルギーなどなど・・・

これらの病態には症状を改善する薬はあっても治せる薬はありません。

一つの例を考えてみましょう。例えばあなたが頭痛とのぼせを感じて病院を受診します。検査の結果、あなたの血圧が高いことがわかりました。医師はあなたに「頭痛とのぼせの”原因”は高血圧です」と説明し、血圧を下げる薬を処方します。そのおかげであなたの血圧は下がり、頭痛とのぼせは改善しました。

ここで疑問が出てきます。頭痛は高血圧によって起こりましたが、果たして”高血圧”になった原因は何でしょうか?? そして、薬を飲むことで”高血圧”という名の病気は治ったのでしょうか?(ここで「高血圧」が治ったというのは、単に血圧が下がったことではなくて「高血圧」という病気が存在したとして、その病気が治癒したのかという意味です)

頭痛を起こした”原因”が高血圧だとすれば、その高血圧にも何かの”原因”があるはずですが、医学的には”原因”がわからない高血圧は「本態性高血圧」という”診断名”をつける、というルールが存在します。その時点であなたは原因のわからない何かしらの慢性疾患にかかったという診断が下ったことになるわけです。でも幸い血圧は薬を飲むことで下がっているわけです。

さて、あなたは血圧が下がり、頭痛ものぼせも改善したので、この病気は治ったと考え、薬を飲むのをやめました。しかし、医師に言われました。「あなたは高血圧ですよ。勝手に薬をやめたらまた血圧が上がるかもしれません。きちんと薬を続けてください。」

いつまで薬を続けていれば、この原因不明の病気が治るのでしょうか。原因がわかる日はくるのでしょうか?

今は例えとして高血圧をあげましたが、ほとんど全ての慢性疾患はこうして”治療”という名の継続通院が続けられていくのです。あまり言いたくありませんが、その代表的なものの一つが「うつ病」というやつです。果たして「うつ病」という病気は存在するのでしょうか?

西洋医学の考え方、そして数々の治療薬のほとんどは、何かの状態には何か原因があるので、その原因となっているものを取り除けばよくなるという考え方のもとに作られています。ですので、症状は幸いにして改善することが多いと思います。

しかし、人間の体はそんな単純なものではありません。もしかしたら一つの原因を消すために使われた薬が他の何かのバランスを崩すかもしれないのです。その代表的な状態が副作用というものです。それは短期間で現れることもあれば、数年以上経ってから出てくることもあります。

一つのバランスを無理矢理変えたら、他の何かに影響が出ることは想像に固くありません。治療薬は全て市販前に治験をします。副作用の確認をします。しかし、多くの場合効果や副作用を確認する期間は長くても1年程度です。年単位になるものは市販後調査という形で進められることもあります。使ってみて、何か起きたら報告してください。でもそれが薬によって起きたかどうかの因果関係までは特定できず、不明とされることも多いのが現状です。

仮に運よく副作用が起きなくても、効果の出方も個人個人異なります。いくらエビデンスがあると言ったところで、あなたにあったお薬を見つける手段は飲んでみなければわからないのです。治験で偽薬よりも効果があったとして、それであなたには効果があると保証はできません。

ただし、厳密に言えば調べようと思えばわからないことはないです。それにはあなたの遺伝子を全て調べる必要があります。ですので、今のところ、一般的な医療としてはかなり難しいでしょう。今後、医学が進歩して、薬を飲む前に遺伝子検査を全て手軽に行うことができるようになれば可能かもしれませんが。

どちらにしても原因が一律でない「うつ」のような、人によって感じ方も起こり方も様々で複雑すぎる症状に一つの薬で病態改善と副作用を特定することなど、ほぼ不可能に近いのではないかとすら感じます。

ですが、薬を使って治療するとなった場合にはそうするしか他に手がないのです。

これからの医療に必要な考え方

オーソモレキュラーは細胞の栄養のバランスに着目し、何がどうバランスが崩れているかに着目し、どこをどう調整すれば細胞が正常に働き出すかを考える学問です。ほとんどオーダーメイド医療に近い学問と言っていいでしょう。

気分が落ち込んでいたり、不安が強かったり、意欲が出なければ「うつ病」と診断され、治療には抗うつ薬を使う、というような一対一対応の学問ではありません。

文化の多様化、生活スタイルの多様化、目に見えない複雑なストレス、飽食だが乱れた食生活、様々なライフスタイルの中で起こってくる不調に対応するにはもう西洋医学的な考え方だけで対応するは難しいのではないかというのが私の感じているところです。

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