子育て相談カウンセリングルーム

ブログ
Blog

クリニックスタッフが定期的にブログを書いています。
患者さんにとって少しでも安心して受診できるように、クリニックの雰囲気などお伝えしていきます。

うつに悩む方へ|心のバランスを整えるセロトニンと栄養の関係

うつに悩む方へ|心のバランスを整えるセロトニンと栄養の関係

うつに悩まれている方の多くは、薬に頼っているケースが少なくありません。

しかし、適切な栄養を摂取することや、栄養不足に陥っている原因を明らかにし神経伝達物質のバランスを整えることで、症状を改善できることがあります。

本記事では、薬だけでなく、神経伝達物質を整えるために必要な栄養について、栄養療法の専門医師が詳しく解説します。

うつと栄養の関係性

うつの症状と栄養は、密接な関係をもっています。

はじめに、うつと栄養の関係性について詳しく解説します。

うつと神経伝達物質の関係

うつ症状は、「幸せホルモン」とも呼ばれているセロトニン、そしてノルアドレナリンやドーパミンのバランスの乱れが関係しています。

  • セロトニン:
    気分の安定や睡眠、食欲などの調整をする。
    「幸せホルモン」とも呼ばれ、不足すると気分の落ち込みや睡眠障害などの症状が現れる。
  • ノルアドレナリン:
    注意力や意欲に関係する。
    不足することで集中力低下や無気力感などの症状が現れる。
  • ドーパミン:
    脳内報酬系の活性化により、快楽や喜びの感情を引き出す。
    不足すると集中力ややる気、運動能力の低下などの症状が現れる。

このように、神経伝達物質はうつ症状にさまざまな影響を与えています。

栄養バランスの乱れが神経伝達物質に及ぼす影響

神経伝達物質は、栄養バランスの乱れによって引き起こされるケースが少なくありません。

特に、以下のような栄養が不足すると神経伝達物質のバランスが乱れ、意欲の低下や憂鬱感、集中力の低下などを引き起こします。

タンパク質 ビタミンB群 ビタミンC
鉄分 亜鉛 マグネシウム
カルシウム 脂肪酸 食物繊維

 

関連記事:うつ病の初期症状は?心と体に現れるサインを解説

神経伝達物質を作るために必要な栄養

神経伝達物質を作り、バランスを整えるために必要な栄養素をご紹介します。

セロトニンに必要な栄養素

「幸せホルモン」とも呼ばれているセロトニンを作るためには、必須アミノ酸であるトリプトファンが必要です。

トリプトファンを含む食材は、以下のようなものが挙げられます。

  • 大豆製品(豆腐・納豆・味噌・きな粉 など)
  • 乳製品(牛乳・チーズ・ヨーグルト など)
  • 卵やバナナ、ナッツ類、ゴマ、肉・魚類 など

ノルアドレナリンに必要な栄養素

集中力や物事を行う意欲に必要とされているノルアドレナリンは、主にチロシンと呼ばれるアミノ酸が必要で、以下のような食品に含まれています。

  • 大豆製品(豆腐・納豆・味噌・きな粉 など)
  • 乳製品(牛乳・チーズ・ヨーグルト など)
  • 卵やバナナ、ナッツ類、アボカド、鰹節、しらす干し など

ドーパミンに必要な栄養素

快楽や快感などの感情を伝達するドーパミンも、ノルアドレナリンと同様にチロシンが原料となります。

  • 大豆製品(豆腐・納豆・味噌・きな粉 など)
  • 乳製品(牛乳・チーズ・ヨーグルト など)
  • 卵やバナナ、ナッツ類、アボカド、鰹節、しらす干し

また、チロシンをドーパミンへと変化させるためには、ビタミンB6も必要です。

  • レバーや豚肉
  • 緑黄色野菜 など

うつの改善を支える食事のポイント

食事を見直し、バランスの取れた食事でうつ症状を改善するポイントをご紹介します。

栄養バランスを意識した食事をとる

神経伝達物質に必要な栄養をバランスよく取り入れた食事をすることはとても大切です。

以下のようなポイントを抑えた食生活をすることで、無理なく食事を改善することができます。

主食 玄米や雑穀米など、精製度の低い食材がおすすめ。
主菜 魚や肉、大豆製品にすることで、神経伝達物質に必要なアミノ酸が摂取できます。
副菜 野菜やキノコ、海藻、イモ類によってビタミンやミネラルを摂取しましょう。
汁物 野菜やキノコ、イモ類を具材とすることでビタミンやミネラルの追加摂取ができます。

なお、献立を考える際は塩分を控えめにすることで高血圧など他の病気予防にもつながるので、出汁を活用するなどの工夫をしましょう。

食事のリズムを整える

食事のタイミングを決め、リズムを整えることも大切です。

規則正しい食事をすることで心と体の不調を整え、症状緩和につながります。

無理なく続ける

患者様によっても異なりますが、うつの症状は日によって症状の変化が起きやすいです。

そのため、症状が苦しいときでもしっかり食事をできるように作りおきをしておくなど、無理なく続けられる方法を考えましょう。

ラエティスクリニックでは、薬に頼らない栄養療法を行っています。

ご自身に合った栄養の取り方がわからないという方は、まずはお気軽にご相談ください。

栄養改善以外にできるうつのセルフケア

食事をすることはうつ症状を改善するために非常に大切です。

しかし、日頃の日常生活を見直すことでうつ症状の改善が期待できる場合もあります。

質のよい睡眠と十分な休養

うつ症状になると、心身ともに疲れ切った状態になります。

まずはゆっくり休み、心を労わってあげましょう。

また、質の良い睡眠も大切です。寝る前のカフェインやアルコールは控えるようにしましょう。

そして、温かいお風呂に入ったりアロマを炊いたりするなど、リラックスした状態になることで睡眠の質を高めることができます。

日光を浴びる

日光は、セロトニンの分泌を促進してくれます。

また、朝日を浴びることで体内時計がリセットされるので、睡眠の質の向上にもつながります。

朝、目が覚めたらまずはカーテンを開けて、しっかり陽の光を浴びて体をリセットしつつセロトニンの分泌を促しましょう。

自分にあったストレス解消やリラックス方法を見つける

うつの原因はさまざまですが、ストレスも大きく関係しているケースが少なくありません。

うつ状態になって止めてしまった趣味をもう一度始めてみたり、新しい趣味を見つけてみるなど、ストレスを解消できる方法を探してみましょう。

また、心を落ち着かせるために深呼吸や瞑想をしたり、公園を歩いて自然に触れてみるといったリラックス方法を見つけてみるのもよいでしょう。

関連記事:PMSの症状を和らげる方法を専門医が解説

まとめ

うつに悩まれている方の多くが「薬じゃなきゃ治らない」と思っていらっしゃると思います。

しかし、適切な栄養を摂取することで神経伝達物質のバランスを整えることで、症状を改善できることがあります。

ラエティスクリニックでは、うつなどの心の不調に栄養学的な観点からアプローチし、症状の改善を目指します。

「できるだけ薬に頼りたくない」「しっかり栄養を摂って心と体の健康を取り戻したい」とお考えの方は、まずはお気軽にラエティスクリニックへご相談ください。

患者様一人ひとりにしっかり向き合い、心身の健康を取り戻す治療方法のご提案をさせていただきます。

ラエティスクリニック本町〒541-0053 大阪市中央区本町3-1-2 イワタニ第三ビル4F

心療内科 TEL:06-4705-7388
FAX:06-4705-7389

診療時間
  • 10:00~13:00
  • 15:00~19:00
  • ◯※2
  • ◯※1
  • ー※3
  • ※1:木曜日の午後は15:00~18:30の診療となります。
  • ※2:土曜日の午前は10:00~13:30の診療となります。
  • ※3:土曜日の午後は訪問診療を行っております。

婦人科 TEL:06-4705-7377
FAX:06-4705-7389

診療時間
  • 10:00~13:00
  • ◯※
  • 15:00~18:00
  • ※:土曜日の午前は10:00~13:30の診療となります。

最新のご予約状況はWEB予約にてご確認をお願い致します。
大変混み合っており、お電話での対応が困難なことがございます。
ご迷惑をおかけ致しますが、何卒ご了解をお願い申し上げます。

大きい地図でみる
Pagetop