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患者さんにとって少しでも安心して受診できるように、クリニックの雰囲気などお伝えしていきます。
更年期の生理不順について婦人科・心療内科医が解説
更年期とは、医学的に「閉経を中心とした前後5年間」を指します。
一般的には45~55歳頃の女性が該当し、心身ともにさまざまな変化が訪れます。
本記事では更年期に起こる生理不順の原因や特徴、受診が必要なケース、そして婦人科・心療内科両面からの治療アプローチについて解説します。
Contents
なぜ更年期に生理不順が起こるのか?
更年期の生理不順は、主に卵巣機能の低下とホルモン分泌の乱れによって起こります。さらに、精神的なストレスや環境の変化も影響します。
卵巣機能の低下とエストロゲン分泌の乱れ
更年期を迎えると卵巣のはたらきが徐々に衰え、女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンの分泌量が不安定になります。
エストロゲンには子宮内膜を厚くして妊娠の準備を整える役割が、プロゲステロンには排卵後に子宮内膜を維持する役割があります。
これらの分泌バランスが崩れることで排卵が起こらなかったり、生理周期が大幅に短く・長くなったりといった「生理不順」が生じます。
自律神経の乱れとストレスの影響
更年期は、ホルモンバランスの変化に伴い自律神経も乱れやすくなります。
自律神経は体温・睡眠・血流・精神状態などさまざまな機能をコントロールしており、生理周期にも影響を与えることがあります。
また、仕事や家庭での負担、睡眠不足、過度な緊張などが続くとホルモンを分泌する視床下部や下垂体のはたらきが乱れ、生理不順にもつながります。
更年期に起こる生理不順の特徴
更年期の生理不順には、いくつかのパターンがあります。
- 周期が短くなる(頻発月経):
排卵のタイミングが早まり、周期が24日未満と短くなるタイプ。ホルモン分泌が不安定になる初期の更年期にもよくみられます。 - 周期が長くなる(稀発月経):
卵巣の機能低下が進んで排卵の間隔が長くなり、周期が40日以上空くタイプ。次第に数ヶ月に1回になり、やがて完全に止まって閉経を迎えます。 - 経血量が極端に多くなる・少なくなる:
エストロゲンの作用によって子宮内膜が厚くなると経血量が増え、反対にホルモン分泌が減少します。子宮内膜が十分に作られない場合は、経血量が極端に少なくなります。
更年期に生理不順で受診した方が良い場合とは
更年期の生理不順は、身体の自然な変化として起こります。そのため、ある程度の周期の乱れや経血量の変化は、正常な範囲と考えられます。
しかし、なかには他の婦人科系疾患が隠れているケースもあるため、次のような症状がある場合は早めに婦人科を受診しましょう。
更年期の生理不順で注意すべき兆候
以下のような症状がある場合は単なる更年期のホルモン変化ではなく、婦人科系疾患の可能性があります。
- 不正出血:明らかに生理ではないタイミングで出血があるなど
- 過多月経:経血の量が極端に多く、レバー状の血の塊が出るなど
- 下腹部痛や腰痛が強い
- 出血がだらだらと続く、止まらないなど
これらは、子宮筋腫・子宮内膜症・子宮体がん・子宮頸がんなどの重大な疾患が潜んでいる可能性があります。
特に閉経前後はホルモンの変化によってこうした疾患のサインが見逃されやすいため、婦人科での検査を受けて原因を特定することが大切です。
生理不順に伴い精神的に不安定な場合も受診を推奨
更年期の生理不順は、ホルモン変化によって情緒不安定・イライラ・不眠・不安感といった心の不調を伴うことがあります。
「何となく気持ちが落ち着かない」「涙もろくなった」「やる気が出ない」などの症状がある場合も、まずは医師へ相談してみましょう。
更年期のさまざまな悩みは、婦人科と心療内科の両面からサポートできる医療機関を選ぶと、一つひとつの悩みに対しトータルサポートを受けられます。
まずは「よくあること」と一人で抱え込まず、専門家へ気軽に相談してみましょう。
ラエティスクリニックでの更年期の生理不順に対する治療について
ラエティスクリニックでは、更年期の生理不順に対し婦人科と心療内科の両面からアプローチし、女性ホルモンの変動による身体の変化だけでなく、精神的な不調にも寄り添った治療を行っています。
必要な検査・治療を行うことはもちろん、できる限り薬に頼らず、食事内容・睡眠改善・ストレスマネジメントといった基礎的なケアから丁寧にサポートし、必要に応じてホルモン補充療法や漢方療法などのご提案もさせていただきます。
大切なのは患者様ご本人のお悩みを最優先にすること。たくさんのお悩みを抱えてらっしゃる方には、お悩みに対して優先順位をつけて解決のお手伝いをいたします。
また、更年期の生理不順には、思わぬ出血や急な体調変化が起こることも。
ラエティスクリニックでは、緊急対応が必要な場合、迅速に提携先の病院へ紹介を行っています。
「一人で抱え込まず、早めに相談できる場所」として、多くの女性に安心を届けるクリニックです。
まとめ
更年期の生理不順は、女性の身体が変化するうえで起こる自然な現象です。
とはいえ、不正出血や過多月経がある場合は、自己判断せず専門医の診察を受けましょう。
更年期の生理不順について心配な点は、婦人科・心療内科両方のサポートができるラエティスクリニックへお気軽にご相談ください。
ラエティスクリニック本町〒541-0053 大阪市中央区本町3-1-2 イワタニ第三ビル4F
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